「普段、どのくらい水分補給をしていますか?」
 
 そんな問いかけから始まった今回のワークショップ。テーマは、私たちの身近な存在である「白湯(さゆ)」です。インド亜大陸発祥の伝統医学「アーユルヴェーダ」の視点から、白湯の奥深い世界を学びました。
講師としてお迎えしたのは、インド政府認定アーユルヴェーダ医であり、ダンヴァンタリ アーユルヴェーダ スクール校長の及川史歩先生。アーユルヴェーダは、病気を未然に防ぐ「予防医学」を重視し、「病気を診るのではなく、人を診る」ことを大切にする、オーダーメイドの医療体系です。
 
 では、そんなアーユルヴェーダにおいて、白湯はどのような役割を果たしているのでしょうか?
奥深い「白湯」の世界
 
 白湯といえば、一般的には「沸騰させた水」を少し冷ましたもの、という印象があるのではないでしょうか?紀元前より伝わるアーユルヴェーダでは、白湯にはいくつかの種類があると考えられています。及川先生はこうおっしゃいます。
 
 「遥か彼方大昔に、白湯を作るのはどれほど大変だったと思いますか?きれいな水を汲みに行き、薪を集めます、そして火を起こし、鍋 (これも苦労して作った鍋ですよね) で水を沸かし、ようやく白湯ができます。こんな手間をかけ、大変な思いをしてでも白湯を飲んでいたのは、なぜでしょう?効果があったからに他ならないですよね。」
 
 古典書には、以下のような記載があります。
- 沸かす時間
- 蓋をするかしないか
- どこから汲んできた水か (水源)
- 飲む時間帯:朝・昼・寝る直前での効果の違い
これらによっても白湯の効能は違うと考えられていました。
具体的にどんな種類があるのか見ていきましょう。
 
 白湯の種類
- アツアツの白湯
- 湯冷ましの白湯
- 煮詰めた白湯
及川先生が執筆された「白湯の処方箋」というテキストブックをもとに講義を受けながら、いよいよ白湯を実際に飲んでみることとなりました。
白湯を飲み比べてみよう!
 
 講義の後は、実際に白湯を飲み比べる体験へ。用意されたのは以下の4種類:
A.沸騰してすぐの白湯
B.1/4まで煮詰めた白湯
あ.常温の水
い.湯冷まし
すべてブリタの浄水を使用しています。参加者のみなさまには、どれが「飲みやすい」「好き」と感じたかを自由に答えていただきました。
 
 結果は実にさまざま。「Aとあが好き」「Bといが飲みやすい」など、組み合わせも十人十色。これは、体質や体調、生活習慣によって、今の自分に合う水分が異なることを示しています。
 
 例えば、慢性的に疲れている人は濃い煮詰め白湯を好み、汗をかきやすい人は湯冷ましを心地よく感じる傾向があるそうです。講義と体験を通して、参加者の皆さんも「自分に合った白湯」の感覚をつかんでいらっしゃいました。
五感で味わう、アーユルヴェーダスイーツ
 
 白湯の飲み比べも終わり、ワークショップも終盤。ここでアーユルヴェーダのスイーツを楽しんでいただきました。
 
 ワークショップの最後には、アーユルヴェーダに基づいたスイーツを味わう時間を設けました。クローブとシナモンと一緒に煎じたほうじ茶。小さなマグカップに入ったのは、ギーで炒めたドライフルーツの入った、緑豆ココナッツ汁粉。アーユルヴェーダの教えの一つに「黙食」があるんだそう。じっくり、自分の身体を作ってくれる食材、料理と向き合いながら、五感で感じながら食すという行為。これも自分を労わることのひとつですよね。
まとめ
 
 アーユルヴェーダに基づく、あなたのための「白湯の処方箋」ワークショップは、及川先生のわかりやすく温かいお話と、スタッフのみなさまのサポートにより、終始和やかで学びの多いひとときとなりました。参加者のみなさまからは、
- 「新しい発見があり、楽しい時間を過ごすことができました。」
- 「アーユルヴェーダ初心者でも理解しやすく、実践もあって記憶に残りました」
- 「とても楽しくて、勉強になりました!ブリタの事も大好きになりました。」
といった嬉しいご感想をいただきました。
  
ご参加いただいたブリタクラブ会員のみなさま、ありがとうございました。
 みなさまもぜひ、ブリタの水でご自身にぴったりの白湯を見つけて、日々のセルフケアに取り入れてみてくださいね。
 
 講師:インド政府認定アーユルヴェーダ医 及川史歩先生
ダンヴァンタリ アーユルヴェーダ スクール校長 / インド政府認定アーユルヴェーダ医(B.A.M.S.)/ 日本アーユルヴェーダ学会理事 / 日本アーユルヴェーダ研究所理事 / ハタイクリニック
現在、古典における正統なアーユルヴェーダを日本人に教育すること、また安全安心ディナチャリヤ実践の普及、古典的アーユルヴェーダを理解し、現代日本で実践することを目的としたいくつかの研究会、勉強会を主催。またKYG医療会ハタイクリニックにて、日本人セラピストたちと日本人が日本で受ける日本流のパンチャカルマ、アーユルヴェーダ療法を実践・普及することに力を注いでいる。
 
  
  
  
  
  
  
 