スープ作家 有賀さんの「健康と水」

2022年の夏から、定期的にブリタの水を使ったスープレシピをご提案いただくスープ作家の有賀薫さんに、水にまつわるお話を伺うシリーズ、第三弾は「健康と水」。健康のために心がけていること、その考えを体現したスープのレシピを教えていただきました。


Ariga-Soup-2023ss_3_08

ー健康のために意識していることはありますか?

「気候が安定しなかったり、環境の変化などがあると、体調をくずしがちです。私は「体の循環」をいつも気にしています。たっぷり食べて、吸収して、出す。このサイクルというかリズムを崩さないようにしています。」

体の循環、当たり前のことですが、滞りがち。忙しかったり、何か気がかりがあったりと、リズムを崩す要因はあちらこちらにあるもの。

ーどんな工夫をされているのでしょう?

「普段から食物繊維と水分をたっぷりとるようにしています。それにはスープが最適です。今回作る沢煮椀は、まさにピッタリのスープです。沢煮椀は、たっぷりの千切り野菜を豚肉と煮る和の汁物です。今回はセロリを使って、少し洋風のテイストも加えました。」

早速レシピを見ていきましょう。


ごぼうとセロリの沢煮椀

▼材料(2〜3人分)

  • 豚の生姜焼き用 120g ※少し厚めのもの
  • 片栗粉 小さじ2
  • 酒 小さじ2
  • ごぼう 1/2本
  • セロリ 1本
  • エリンギ 小1本
  • 長ネギ 1/3本
  • しょうが 1片
  • ごま油 大さじ1
  • 塩 小さじ1/2
  • 薄口醤油(なければ濃口でOK) 少々
  • 黒胡椒(できればあらびきこしょう)
  • ブリタの水 600mL

作りかた

ステップ1:野菜を切る

ごぼうは細めのささがきにして水に2-3分つける。セロリ、エリンギ、長ねぎ、しょうがは千切りにする。豚肉は細めに切って、酒と片栗粉をまぶしつけておく。

ステップ2:野菜を炒める

鍋にごま油を熱し、中火でごぼう、セロリ、エリンギ、しょうがを炒める。ブリタの水600mLと塩を加えて沸騰させる。

ステップ3:肉を入れて味をつける

煮立ったらアクをすくいながら5分ほど、弱火で煮る。味を見て薄口醤油で味をととのえる。盛りつけてから黒胡椒をふる。

できあがり!


ー作るときのポイントはありますか?

「野菜を切りそろえることで食感がよくなります。豚に片栗粉をまぶしておくとスープに軽いとろみがついて、やさしい口当たりに仕上がります。そして野菜をしんなりするまでていねいに炒めることで、野菜のえぐみなどが追い出され、野菜の旨味や甘みが引き出されます。」

沢煮椀は、卓袱(しっぽく)料理の一種で、千切りの豚肉と野菜が入ったお吸い物です。(食材を千切りにするのは中華料理の影響です。)今回はセロリとごぼうがたっぷり入った沢煮椀。炒めた千切り野菜はとても食べやすく、無理なくとてもたくさん野菜を食べることができるスープでした。

セロリはカリウムを多く含みます。カリウムにはナトリウム(塩分)を身体の外に出しやすくする作用があるため、塩分の摂り過ぎを調節するのに役立ちます。(※1)ごぼうは食物繊維が豊富な事で有名ですよね。食物繊維は、便通を整えて便秘を防ぐうえで欠かせないものです。(※2)セロリとごぼうの沢煮椀は、「体の循環」にはぴったりのスープです。

(※1・2 出典:厚生労働省e-ヘルスネット)

ー水分補給で心がけていることはありますか?

「暑い日でも冷たいものばかり飲まないことも大事。あたたかいお茶やスープでおなかを冷やしすぎないようにしています。」

スープは、栄養補給と共に水分補給ができるので、体調を整えるのにぴったり。たっぷり野菜がペロリと食べられる沢煮椀、ぜひ作ってみてくださいね。


レシピ提供:有賀 薫 スープ作家

約10年間3500日以上、毎朝作り続けたスープを土台に、シンプルで作りやすいスープのレシピと暮らしの考え方を各種メディアで発信中。

雑誌・ウェブメディアの連載多数。著書に『スープ・レッスン1.2』(プレジデント社)、『朝10分でできる スープ弁当』(マガジンハウス・2020年レシピ本大賞入賞)、『有賀薫の豚汁レボリューション』(家の光協会)など。

最新刊は『有賀薫のベジ食べる!』野菜がたっぷり食べられる一冊です。