肌寒い日が増えてきて、身体をあたためてくれるお茶が恋しくなる季節です。ブリタクラブ会員のみなさまに向け、茶藝師の藤本真梨奈さんをお招きして特別教室「ブリタとたのしむ 中国茶の世界」を開催しました。
今回は、茶藝師の藤本真梨奈さんに中国茶について学ぶイベントです。中国茶の種類や味わい、必要な道具などについて教えていただいたら、実際に水道水とブリタの水で淹れた中国茶の飲み比べや、おいしい淹れ方を実践していきます。さらに、中国茶に合う飲茶を楽しみながら、お茶と料理のペアリングについても学んでいくという会です。
藤本さん曰く「中国茶の世界では、『水は茶の母、器は茶の父』と言われています」。それくらい大切な存在である水と茶器についての話が始まります。
まず「お茶」とはどんなものを指すかというお話から。一般的には「発酵」していると思われがちですが、じつは茶の葉をもんでから「酸化」させているというお話にみなさん驚きです。
続いては、中国茶の種類について。「緑茶」「白茶」「黄茶」「青茶」「紅茶」「黒茶」と、それぞれの特徴について藤本さんがていねいに説明していきます。どのような成り立ちがあり、どんな手法で作られているのか、どんな香りや味わいがあるのか。実際の茶葉の状態を見たり、香りを感じながら、メモをとったり、真剣にうなずきながら聞いていきます。
「中国茶には基本となる6種類に加えて、もう1種類『花茶』というものもあります。今回、ウェルカムドリンクとしてお出ししたキンモクセイのお茶です。どうぞ召し上がってください」と説明。ワイングラスに入ったほのかに黄色みのあるお茶を飲んで、ほっとひと息ついたところで、実際の淹れ方について学んでいきます。
藤本さんの目の前に並んでいるのは、さまざまな道具。「茶盤」という木製の台の上には、「蓋碗」というふたつきの器や「茶海」と呼ばれる片口があり、脇には湯気を上げている大きな急須と、小さな茶杯が並んでいます。
まずは藤本さんが実践。熱々のお湯を蓋碗に入れてあたためたら、さっと茶盤に捨てます。空いた蓋碗に茶葉を入れたら、再びお湯を注ぎ入れます。
「ここでちょっと待ってから、ふたを少しずらして茶海に注ぎます」と、片手でさっと淹れていくと、ガラス製の茶海が一気にお茶で満たされていきます。先生の無駄のないスムーズな所作と、ふんわり立ち上る香りと湯気に感嘆の声が聞こえてきました。
一連の流れを教わったところで、先生から提案が。
「ブリタのおいしい水で淹れたお茶と、水道水で淹れたお茶を飲み比べてみましょう。私がどちらも同じ茶葉を使って同じように淹れるので、飲んでみてください」
あたたかい飲み物用のカートリッジ「マクストラプロ ホットドリンク」を使って入れた水を沸かしたお湯と、水道水を沸かしたお湯。それぞれで同じ所作が繰り返され、お茶が2杯ずつ配られました。パッとみた感じでは特に色みに違いは感じられません。しかし、実際に口に含んでみたみなさんの反応は……
「ブリタのほうがまろやかに感じます」
「なんだか香りの広がり方も違う気が……」
と、その違いを実感している様子。
「おいしいお茶には、おいしい水が欠かせません。ブリタがあると、味がブレずに安定しておいしさをキープできるんです。私自身、いろいろな地域でお茶を淹れて飲んでいますが、それぞれの水道水でも味が変わることを実感して驚きました。水だけで飲むとそれほど分からなくても、お茶にすると味わいや香りの広がり方が全然違うんですよ。」という藤本さんの言葉からもお茶にとって、水のおいしさが味に直結する要素だということが伝わってきます。
さて、そんな違いを味わった後は、みなさんも先生と同じように道具を使って実践。気になる種類の茶葉を選んだら、蓋碗の持ち方をおさらいしてから淹れていきます。
最初はふたのずらし方に苦戦していた方や、熱さに驚いていた方も、すぐにマスターしてすんなりと淹れられるように。自身が淹れたお茶はさらに味わい深いようで、みなさんしみじみと味わっていました。それぞれが淹れたお茶を交換して、飲み比べする方達も。
「私は、たっぷりの茶葉を使って何杯も楽しむという淹れ方をしています。みなさんもどんどん飲んでくださいね」という言葉を聞いて、さらに楽しみながら、どんどん質問が出てきます。何杯くらい楽しめるのか、淹れた後にふたをしたほうがいいのか、湯量の目安はどれくらいか、冷たいお茶にするにはどうしたら……と、みなさんの興味は尽きません。
そんな風にお茶を飲みながら先生とやりとりしているところへ登場したのが、せいろに入った点心です。ほうれん草を生地に練り込んだ翡翠海老餃子と、松茸入りの小籠包、海鮮焼売の3品と、すっぽんのスープ。どれもブリタのおいしい水を使って作られているものです。
「ぜひ、お茶と一緒に味わってください。このようにペアリングする料理も大切ですよね。何を合わせたらいいのか迷うかもしれませんが、ポイントがあるんです。まずは、お茶と食材の色みを合わせること。緑系のサラダやハーブを使った料理には緑茶、白身の魚を使ったカルパッチョなどには白茶、色の濃い肉料理には紅茶というようにすると、自然といいペアリングになります」
また、お茶には「マスキング」と呼ばれて、口に残る味を消してくれる役割もあること、逆に食材の旨味と掛け合わせることでおいしさが増幅することなども教えてくれます。
「油っぽいものの後にお茶を飲むとスッキリしますよね。にんにくやねぎの辛みを消したい時にも役立ちます。旨味の増幅でいえば、今飲んでいただいているすっぽんやフカヒレのスープなどは、お茶と合わせると違った旨味を味わえると思います。魚介と緑茶はよく合いますし、きのこと紅茶も口の中で合わせるとおいしいんですよ」という話を聞きながら、点心とお茶のペアリングを存分に堪能したところで、会は終盤へ。
「今回は私の淹れ方をお伝えしましたが、中国茶には決まりはありません。お茶はリラックスして飲むものだと思うので、みなさんも自由に楽しんで淹れて飲んでいただけたらと思います」という先生のお話に、みなさん嬉しそうにうなずきながら終了しました。
みなさんからは「水道水との味の違いに驚いた」「水の重要性がよくわかりました」といった感想をいただけたように「マクストラプロ ホットドリンク」を使った水で淹れたお茶のおいしさを実感していただけたようです。
ちなみに、会の前半で飲み比べのために入れたお茶を見ると、時間が経ったせいか、色みに変化がありました。ブリタで入れたお茶はそのままでしたが、水道水の方は少し赤みがかった色に。藤本さん曰く「水道水の方は、きっと酸化が進んだせいだと思います」。水によっての違いが、目からも実感できます。
「これだけ変化があるということは、味にも違いがあって当然だと思います。私自身もスタッフも、イベント前に実際に飲み比べてみて驚きました。『マクストラプロ ホットドリンク』を使った水で淹れたお茶は、本当にまろやかな味わいになって、香りの広がり方も段違いです。冷たいお茶を淹れる時には『ピュアパフォーマンス』を使うと同じように味の違いが明確でした。おいしい水があると、お茶のクオリティも安定して楽しめるんだと実感しています」
ご参加いただいたブリタクラブ会員のみなさま、ありがとうございました。みなさんもぜひ、ブリタの水を使っての飲み比べや中国茶の世界を楽しんでみてください。
今回使用したブリタ 浄水フィルターカートリッジ「マクストラプロ ホットドリンク」
詳しくはこちら講師:藤本真梨奈
オーストラリアのワイナリーやカフェ、レストランで働いた後、西麻布「Series」や京都「LURRA°」にてソムリエとして勤務。中国茶や日本茶などお茶の奥深さに魅力され、「中国茶エキスパート シニア」や中国国家資格「茶藝師」の資格を習得。「鶫 -TSUGUMI-」所属の茶藝師として研鑽を積む傍ら、京都の「白眉」の店長としてお茶の魅力を幅広く発信している。